インプラント周囲炎とは?原因と治療法、予防法を解説
こんにちは。平塚市真田、小田急小田原線「東海大学前駅」より徒歩13分にある歯医者「湘南パーク歯科・矯正クリニック」です。
インプラントは、失った歯を補う治療法として広く知られています。見た目が自然で噛む力も回復しやすいため、多くの方が選択しています。
しかし、インプラントは治療後の管理が非常に重要です。適切なケアが行われない場合、インプラントの周囲に炎症が起こることがあります。
その代表的なトラブルがインプラント周囲炎です。初期段階では自覚症状が少ないため気付きにくく、進行するとインプラントを支えている骨が失われる可能性があります。
インプラントを長く使い続けるためには、インプラント周囲炎について正しく理解し、予防や早期発見につなげることが大切です。
この記事では、インプラント周囲炎の概要や原因、治療法、予防のポイントについて詳しく解説します。
インプラント周囲炎とは

インプラント周囲炎とは、インプラントのまわりの歯ぐきや顎の骨に炎症が起こる病気です。天然歯の歯周病に似ており、細菌感染によって発症します。
初期は歯ぐきの腫れや出血などの症状がみられますが、痛みが少ないため気付きにくいことがあります。そのまま進行すると、インプラントを支える骨が溶け、ぐらつきが生じる場合もあります。
インプラントは虫歯にはなりませんが、周囲の歯ぐきや骨は細菌の影響を受けます。そのため、毎日のセルフケアと定期的な歯科検診によって、予防することが大切です。
インプラント周囲炎の原因

インプラント周囲炎の発症には、いくつかの要因が複雑に関係しています。ここでは、その主な原因について解説します。
プラークの蓄積
インプラント周囲炎の主な原因の一つが、プラークの蓄積です。プラークとは、口の中に存在する細菌が集まってできた粘着性のある汚れのことで、歯やインプラントの表面に付着します。
プラークがインプラントのまわりに長期間残ると、細菌が増殖して歯ぐきに炎症を引き起こします。初期には歯ぐきの赤みや腫れ、出血などの症状が現れますが、炎症が進行するとインプラントを支えている顎の骨にも影響が及ぶことがあります。
インプラントは人工物であるため虫歯にはなりません。
しかし、インプラントの周囲にある歯ぐきや骨は天然歯と同様に細菌感染の影響を受けるため、プラークの蓄積によってインプラント周囲炎が発症する可能性があるのです。
喫煙
喫煙は、インプラント周囲炎の発症や進行に関係する要因の一つです。
たばこに含まれるニコチンなどの成分には血管を収縮させる作用があり、歯ぐきの血流を低下させます。血流が悪くなると、歯ぐきに十分な酸素や栄養が行き渡りにくくなり、細菌に対する防御機能にも影響を及ぼします。その結果、炎症が起こりやすくなると考えられているのです。
また、喫煙している方は歯ぐきからの出血が現れにくいことがあります。本来であれば炎症のサインとなる出血が目立たないため、インプラント周囲炎に気付きにくくなる場合もあるのです。
歯ぎしりや食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは、インプラント周囲炎に関係する要因の一つです。特に就寝中の歯ぎしりは無意識に行われるため、自分では気付きにくいことがあります。
インプラントは顎の骨と直接結合しており、天然歯のように噛む力を吸収する歯根膜がありません。そのため、強い力が繰り返しかかると、インプラント周囲の組織に負担が加わります。
歯ぎしりや食いしばりだけでインプラント周囲炎が起こるわけではありませんが、過度な力によって周囲組織にダメージが生じると、炎症の進行に影響を与える可能性があると考えられています。インプラントを長く維持するうえで注意したい要因の一つです。
全身疾患
全身疾患も、インプラント周囲炎に関係する要因の一つです。なかでも糖尿病は、インプラント周囲炎との関連がよく知られています。
糖尿病によって血糖値が高い状態が続くと、体の免疫機能が低下し、細菌に対する抵抗力が弱くなります。そのため、インプラント周囲で炎症が起こりやすくなったり、炎症が改善しにくくなったりすることがあるのです。
インプラント周囲炎の治療法

インプラント周囲炎の治療は、炎症の進行度や骨の状態に応じて行われます。
専門的なクリーニング
インプラント周囲炎の初期段階では、歯科医院で行う専門的なクリーニングが治療の中心となります。専用の器具を使用して、インプラントの周囲に付着したプラークや歯石を取り除き、細菌の数を減らします。
あわせて、インプラント周囲の状態を詳しく確認し、炎症の程度を評価します。炎症が歯ぐきに限られている段階であれば、専門的なクリーニングによって症状の改善が期待できます。
外科処置
インプラント周囲炎が進行し、顎の骨にまで炎症が及んでいる場合には、外科処置が検討されます。歯ぐきを開いて感染した組織を取り除き、インプラント表面に付着した細菌や汚れを清掃します。症例によっては、失われた骨の回復を目的とした治療が行われることもあります。
骨の吸収が大きく進んでいる場合は治療が複雑になるため、インプラント周囲炎は早い段階で発見し、適切な治療につなげることが重要です。
インプラント周囲炎を予防するためのポイント

インプラント周囲炎は、毎日のケアや生活習慣に注意することで予防できる病気です。ここでは、インプラント周囲炎を予防するためのポイントをご紹介していきます。
しっかりとセルフケアを行う
インプラント周囲炎を予防するためには、毎日のセルフケアが欠かせません。インプラントは虫歯にはなりませんが、周囲の歯ぐきや骨は細菌の影響を受けるため、プラークが蓄積すると炎症が起こる可能性があります。
歯ブラシによる清掃に加えて、歯間ブラシやデンタルフロスを使用し、インプラントのまわりに付着した汚れを丁寧に取り除くことが大切です。特にインプラントと歯ぐきの境目は汚れが残りやすいため、意識して清掃する必要があります。
インプラントを長く快適に使用するためには、毎日丁寧に口腔ケアを行うことが重要なのです。
禁煙する
インプラント周囲炎を予防するためには、禁煙も重要です。喫煙はインプラント周囲炎のリスクを高める要因の一つとして知られています。
たばこに含まれるニコチンなどの成分は血流に影響を与え、歯ぐきに十分な酸素や栄養が届きにくくなります。また、細菌に対する体の防御機能にも影響を及ぼすため、インプラント周囲で炎症が起こりやすくなるのです。
インプラントを長く良好な状態で維持するためには、口の中の環境だけでなく生活習慣にも目を向けることが大切です。禁煙はインプラント周囲炎の予防だけでなく、全身の健康維持にもつながります。
歯ぎしり・食いしばりの対策をする
歯ぎしりや食いしばりがある場合は、インプラントに過度な負担がかからないよう対策を行うことが大切です。
歯ぎしりや食いしばりの対策としては、就寝中にナイトガード(マウスピース)を装着する方法が一般的です。ナイトガードによって噛む力が分散され、インプラントや周囲組織への負担を軽減できます。
歯ぎしりや食いしばりは自覚しにくいことも多いため、気になる症状がある場合は歯科医師に相談しましょう。
全身疾患を管理する
インプラント周囲炎を予防するためには、お口のケアだけでなく全身の健康管理も重要です。
特に糖尿病は、インプラント周囲炎と関係があることが知られています。糖尿病によって血糖値が高い状態が続くと、細菌に対する抵抗力が低下し、炎症が起こりやすくなるのです。また、傷の治りにも影響を与えるため、インプラント周囲の組織の健康維持にも関わります。
そのため、糖尿病がある方は医師の指示に従って治療を継続し、血糖値を適切に管理することが大切です。
定期的に歯科検診を受ける
インプラント周囲炎の予防には、定期的に歯科検診を受けることが大切です。インプラント周囲炎は初期の段階では痛みなどの自覚症状が少なく、ご自身では異常に気付きにくいことがあります。
歯科検診では、インプラント周囲の歯ぐきの状態や出血の有無、汚れの付着状況などを確認します。
また、必要に応じてレントゲン検査を行い、インプラントを支えている骨の状態を確認することもあります。さらに、歯科医院では毎日の歯磨きでは取り除きにくいプラークや歯石を専門的に清掃します。
こうした定期的な管理によって、インプラント周囲炎の早期発見や早期対応につながるのです。
まとめ

インプラント周囲炎は、インプラントのまわりの歯ぐきや顎の骨に炎症が起こる病気です。進行するとインプラントを支える骨が失われ、インプラントの維持が難しくなることもあります。
主な原因には、プラークの蓄積、喫煙、歯ぎしりや食いしばり、糖尿病などの全身疾患が挙げられます。また、治療では専門的なクリーニングや、症状によっては外科処置が行われます。
インプラントを長く良好な状態で維持するためには、毎日のセルフケアに加え、禁煙や全身の健康管理を行い、定期的に歯科検診を受けることが大切です。日頃から適切な管理を続けることで、インプラント周囲炎の予防や早期発見につながります。
インプラント治療を検討されている方は、平塚市真田、小田急小田原線「東海大学前駅」より徒歩13分にある歯医者「湘南パーク歯科・矯正クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、「患者さんファースト」の姿勢で、虫歯・歯周病治療だけでなく、インプラント治療や矯正治療などさまざまな診療にあたっています。当院のホームページはこちら、ネット予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

■この記事の監修者
上明戸 健史
経歴
- 神奈川県藤沢市出身
- 日本大学松戸歯学部 卒業
- 日本大学松戸歯学部附属病院 勤務
- 医療法人社団大伸会 三国歯科医院 勤務
- たんぽぽ歯科医院 勤務
- 上明戸歯科医院 非常勤
- 戸越銀座通り歯科 勤務
- 2018年9月 湘南パーク歯科・矯正クリニック 開業
修了研修・学会等
- インビザラインドクター認定医
- 日本小児歯科学会
- IDIA(国際インプラント学会)認定医・専門医
- 日本睡眠歯科学会
- 臨床歯科麻酔管理指導医

046-375-8817